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思い通りにならないと感情的になる部下には、「感情的になった事実」を問題として扱う。

「意見が合わないとすぐに反抗的になり、感情的な態度をとる部下への対応で困っている」

「すぐに威圧的な態度をとる部下へのマネジメントがうまくいかずに、ストレスが溜まっている」

このように、感情的になる部下への対応で困っている役職者の方からの相談を、これまで多く受けてきています。

今回は、そのような「感情的になる部下」への対応で、管理職が陥りやすい対応の落とし穴と、常に心掛けてほしい心構えについて解説をします。

まず、管理職の方から寄せられた相談を紹介いたします。

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※ブログ執筆者 AIDERS代表 山﨑正徳(公認心理師・精神保健福祉士)のプロフィールは こちら


「なにを言っても納得してくれなくて、怖いし、疲れました…」

管理職にとっては、とても辛く苦しい悩みだと思います。

部下にはきちんと働いてほしい。

そして、上司として、できるだけ良い関係を築きたい。

だけど、こうやって自分にとって都合の悪い状況になるたびに感情的になられては、どうやって対応してよいのかわからなくなりますよね。

ガツンと言って関係を壊すと働きづらくなるし、「パワハラですよ」なんて逆に訴えられてしまうかもしれない。

でも、だからといって、何もしないで要求に応じ続けるのもどうかと思うし…

悩ましいですよね。

ここから、この問題についての考え方や対応方法などを詳しく解説していきます。


感情で人をコントロールする行為は、癖になりやすい。

「彼女は今は忙しくて余裕がなくて、それで一時的に感情的になっているだけだろう」

「次年度は担当を変えて少し楽な仕事にすれば、よくなるはず」

このように、「相手が変わることを期待して、特に何も対応せずに様子を見る」というやり方を選択することも多いのではないかと思いますが、この方法はうまくいかないし、結果的により悪化するというケースは珍しくありません。

なぜなら、「感情で人をコントロールするという方法」はとても手っ取り早くて、癖になりやすいからです。

自分の感情を出して強く主張をすれば、周りが怖がって自分の要求をきいてくれる。

これは、イヤな仕事や面倒なストレスを回避するには、楽で便利なやり方ですよね。

大前提として、人間には弱さがあり、ついつい楽な方に引っ張られてしまうんですよね。

だから、感情的になっても誰からも注意されず、怖がられ、周りが自分の要求をきいてくれる環境を整えてしまうと、本人の行動は改まるどころか、「感情という武器」を振りかざしてどんどんエスカレートしてしまうことはよくあることなのです。

つまり、「少し様子を見よう」という対応はリスクを高めるだけで、お勧めはできません。

できるだけ早めに対応をする必要があることをご理解ください。


不満を伝えるために、感情的になる必要はない。

次に、コミュニケーションの基本的な話からさせていただきます。

それは、「不満を伝えるために、わざわざ感情的になる必要はない」ということです。

言い方を変えれば、不満は、感情的にならなくても相手に伝えることができます。


「私は〇〇さんのミスが多いことをとても不満に思っています」
「私は、若い子たちのミスが多いことは、課長の指導が足りないからではないかと思って、不満に感じています」

不満だということを相手に伝えるだけであれば、このようなセリフを、落ち着いて普通に伝えれば良いだけです。

決して毎回感情的になる必要はないし、ましてや相手に脅威を与える必要もないのです。

役職者として、この基本を押さえて、部下の問題行動に対応する必要があります。


相手の怒りを収めるための説得がうまくいかない理由。

次に、このような感情的になる部下への対応方法として、多くの役職者が陥りやすい「うまくいかない対応」について説明します。

それは、「部下が怒っている内容について一生懸命に説明して、なんとかわかってもらう、怒りを収めてもらう」というやり方です。

今回紹介した相談も同様に、同僚のミスにキレて「指導不足だ」と上司を責める部下を、上司が一生懸命にわかってもらおうと説明しています。

「ミスは誰にでもある」「指導はちゃんとしているから」

確かに、目の前で怒っている人がいれば、なんとかわかってもらおうと働きかける気持ちはごもっともなこととは思います。

でも、ほとんどのケースがこれでうまくいきません。

毎回毎回時間をかけて説明して、その繰り返しで、部下は行動を改めないし、また何かあれば同じように怒ります。

そうですよね?

とても一生懸命に対応をされているとは思いますし、私はそれが無駄だとは思いません。

ただ、「問題をはき違えてしまっている」と思うのです。

繰り返しますが、このようなケースでまず改めてほしいことは「不満に感じた事実」ではなく、「不満を伝える手段」なのです。

つまり、「不満に感じた内容」を扱うのではなく、「部下が不満を伝える手段」を問題にする必要があります。


不満を感じても、安全なコミュニケーションをとるように指導する。

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公認心理師・精神保健福祉士。精神科・EAP機関・カウンセリングルーム・学校などで、2万件以上の相談を受けてきたカウンセラー。講師としての経験も豊富で、企業や公的機関において15年以上に渡り、メンタルヘルス、ハラスメント、コミュニケーションなどをテーマに講演を行っている。
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