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指導しても「はい」「すいません」としか言わない部下とのやりとりを変える、効果的な質問技法


「毎回同じやり取りの繰り返しで、何も変わらないよ…」


「どうしたら行動を変えられると思いますか?」と問いかける。

上司「5月の報告書がまだなんですが」

部下「はい、すいません。明日には出します」

上司「先月も期日までに出せなかったですよね。加えて、職場として問題に思っているのは、期日までに出せないことについて事前に相談も報告もないことです。今回も私が声をかけるまで何も言ってくれていません」

部下「すいません。気をつけます」

上司「これをなんとか改善してほしいのです」

部下「はい。すいません」

上司「ちょっと考えてみてほしいんです。〇〇さんは、どうやったら期日までに報告書を出せますか?」

部下「え?」

上司「具体的に考えてみてください。どのような仕事の仕方にすれば、期日を守れますか?」

部下「うーん…。いつも所見を書くところに時間がかかかっちゃうんです。まとめるのが苦手なんで…」

上司「所見かー。まあ、確かに時間をとられる人はいますよね。その所見を期日までに書くには、どのようにしたら書けそうですか?」

部下「ついつい後回しにしてしまうんです。だから、例えば下旬になったら、必ず一日に15分は報告書を書く時間を作るとかですかね」

上司「できそうですか?」

部下「がんばればなんとか。でも、忙しいと難しいかもしれません。要領が悪いんです」

上司「遠慮なく話してほしいんですけど、期日までに仕上げるために、職場は○○さんにどのようなサポートが必要ですか?どんなサポートを受けられたら間に合わせられますか?もちろん、できることとできないことはありますけど」

部下「そうですね…。難しいでしょうけど、所見のところって、箇条書きとかではだめですか?文章がどうも苦手で」

上司「箇条書きなら間に合いそうですか?」

部下「それなら大丈夫だと思うんです。いつも文書を考えすぎちゃって」

上司「わかりました。とりあえず今月はそれでやってみましょう。いいですか?」

部下「はい。やってみます」


回答は「具体的に」してもらうこと。


決して感情的にならないこと。

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公認心理師・精神保健福祉士。精神科・EAP機関・カウンセリングルーム・学校などで、2万件以上の相談を受けてきたカウンセラー。講師としての経験も豊富で、企業や公的機関において15年以上に渡り、メンタルヘルス、ハラスメント、コミュニケーションなどをテーマに講演を行っている。
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