社会福祉法人青少年福祉センター 児童養護施設 暁星学園様において、対人援助職のためのバウンダリー(境界線)セミナーを行いました。
児童養護施設で働く児童指導員、心理士などの方を対象に、児童に支援を行う対人援助職として身につけるべき「安全な人間関係の距離感」について、講義をさせていただきました。
受講者からいただいた感想の一部を紹介いたします。
・研修を受ける前から、自分自身の境界線が曖昧だと感じていたため、今回このような研修を受けることができよかっと感じている。私は児童が自分に対して怒っているとわかっているときに、「何か自分の対応が悪かったんだろうか」と思ってしがちである。この研修を受け、自分から出てくる感情は自分の責任であり、相手の感情の責任まで負う必要がないと気づき、心が楽になった。自分自身の性格や物事の考え方がそう簡単に変わる、変えられるとは思えないが、この境界線の考え方を意識することで、自分を守ることができると思う。この仕事をしていると自分自身と向き合うことが多く、辛いと感じることもあるが、境界線をうまく保ちながら、ポジティブな感情にまずは目を向けられるようになっていきたい。また、研修の中で共感と同調の違いについてお話があったが、子供とかかわる中で自分自身も曖昧になってしまっていたと感じる。研修を終えて意識して考えるようなったが、上手く使い分けれるようにしていきたい。
・今回の境界線に関するセミナーは、心にグサグサと刺さるような内容ばかりであった。中でも特に印象に残っているのが、「『気持ちに寄り添うこと』と『要求にこたえること』は同じではない」という言葉である。わたしが一年目の時は、「自分で子供の支援にかかわる仕事を選んだのだから、子供に何かされてもある程度は我慢しなきゃいけない」と強く思っていた。そのため、できるだけ子供の要望に応えることが子供の気持ちに寄り添うことだと思い、特に子供が怒っていたり不機嫌そうにしていたりする時には、これ以上子供が不穏にならないように自身の言葉や行動を選んでいたように思う。今回のセミナーを通して「自分の感情を自分の責任として適切に扱うことが大切」ということを知り、自分が子供の感情の責任まで引き受けてしまったことに気づいた。その一方で、子供も適切な距離感を把握できていない場合があるため、まずは私たち職員が境界線を意識しながら子供と適切なかかわりを持つことが重要であると感じた。
・研修の内容が分かりやすく丁寧に教えていただけたことですんなりと頭に入りやすく、又、期会がありましたらもっと学びたいと思いました。自己紹介も時間をかけて今までの経験を伝えてくださり、人柄も伝わってきて、親近感を感じ、研修も変に緊張することなく、リラックスして学ぶことができました。境界線については研修としてよくあげられていて、今回の内容を学ぶ中で、他人に境界線を意識してもらいたいと期待してしまう自分がいるのですが、その前にまず自分はどうなのか、相手のことを自分とは別で、違って当たり前と思えているのかを日々、確認するようにしていこうと思いました。今回の研修は、自分にとって身を守る術を学んだように思え、良い経験となりました。ありがとうございました。
とても詳しい感想をいただき、嬉しいです。
児童養護施設での研修は初めてでしたが、お役に立てたことに安堵しております。
今回ご依頼をいただいたご担当者様、そして受講いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
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